講談社BOOK倶楽部

541 イスラムと近代化

新井政美 編・著
定価 1,600円(税別)

「共和国トルコの父」ケマル・アタテュルクによって
否定されたはずのイスラムは、
なぜその後も長く生き残ったのか。
幾重にも複雑に絡まった糸を解きほぐし、
イスラム世界における近代化の問題を
「脱イスラム」のフロントランナー、
トルコ共和国の歩みから読み解く。

542 吉田神道の四百年

井上智勝 著
定価  1,500円(税別)

徳川家康のブレーンとして名高い金地院崇伝曰く、
「神ならば吉田存ずべき儀」。
幕府の権力が直接及ばない「神」の領域を、
「吉田の神主」たちは、いかにして手中に収めていたのか。
近世史の一断面として、神祇管領長上吉田家の盛衰を見通す!

543 江戸幕府と国防

松尾晋一 著
定価 1,500円(税別)

禁制キリシタンの密入国、傍若無人の密貿易船、
そして黒船──打ち払っても打ち払ってもやってくる外国船。
「天下太平」の常識を覆し、幕府開設当初から
つねに異国船への対応に悩まされていた江戸時代の実状を、
綿密な実地史料を基に活写する。

544 意味・真理・存在  分析哲学入門・中級編

八木沢敬 著
定価  1,700円(税別)

論理的にものを考える人なら誰にでも理解可能なように
明晰的確に文章を書き、かつ徹底的に話題を掘り下げ、
ものごとの根底に迫る持続的な細密思考を追求するのが、
分析哲学者の流儀だ、と著者はいう。
言語哲学と論理哲学という二本柱に、
一九七〇年以降重要性を増した形而上学。
この三つの分野に焦点を当てつつ、わかりやすくかつ深く
分析哲学的思考を繰り広げる画期的入門書。
好評『分析哲学入門』に続く中級編、登場!

545 穢れと神国の中世

片岡耕平 著
定価  1,700円(税別)

列島に共通して見られる、出産と死を「穢」とみなす民俗習慣。
その起源の探求は九~十世紀に制定された『延喜式』に行き当たる。
その他数多くの史料を、当時の息づかいがわかるように参照し、
「穢」という不可思議な意識と
社会秩序感覚が生み出された過程を明らかにする。
さらに、神国という〈われわれ〉意識、
つまり国家意識の萌芽を見出さんとする挑戦的な歴史学の試み。

546 卒業式の歴史学

有本真紀 著
定価 1,600円(税別)

「最高の卒業式」を目指し、教師と生徒が努力を重ね、
みんなでともに歌い、感動し、涙する「感情の共同体」が達成される──。
この、日本独特と言える「儀式と感情との接合」は、いついかにして生まれたか。
涙の卒業式、この私たちにとって当たり前の光景の背景には、
明治初期以来の学校制度構築の歴史が横たわっている。
日本の近代と教育をめぐる、新たな視角!

547 国家とインターネット

和田伸一郎 著
定価:本体1,500円(税別)

グローバリゼーションの時代、
国家とメディアの関係は敵対か、はたまた共存か?
IT技術は〈人間〉への福音か、それとも呪いか?
──来るべき世界における権力・メディア・
人間の関係を根底から考察する。

548 フィリピンBC級戦犯裁判

永井均 著
定価:本体1,800円(税別)

独立国家として歩み出したフィリピン政府は、
戦後の国際状況と対日関係、そして激しい国民の怒りを前に、
この裁きに、どのような意義を見出し、困難に直面したか。
一五一名の被告は、いかにして裁かれ、獄中を過ごし、
そして処刑、恩赦に至ったか。
日比両国の数多くの資料と当事者たちの証言を丹念に検証し、
これまで様々に語られてきた戦犯裁判という問題に、
実証の光を当てる試み。

549 民俗と民藝

前田英樹 著
定価:本体1,600円(税別)

柳田國男の民族学と柳宗悦の民藝運動──。
異なる方法、言葉遣いで展開されたそれらを、
成長させた土壌は同じひとつのものだ。
それを本書で著者は、〈原理としての日本〉とよぶ。
時期を同じくしながら、交わることの少なかった
二人の仕事によりそい、二人の輪唱に誘う力作。

550 弁証法とイロニー 戦前の日本哲学

菅原潤 著
定価:本体1,500円(税別)

戦前期、「近代」を問う日本の知識人たちは
何を思想的課題とし、何を思考し続けていたのか。
田辺元の「弁証法」と保田与重郎の「イロニー」を二つの極に、
三木清の「人間学」・萩原朔太郎の「デカダンス」の思想を
媒介項とすることにより戦前の思想地図を大幅に書き換える。
同時に、ハイデガー・ベンヤミンらと同時代の思想的営為として
戦前期の思想を世界の哲学思潮の中に位置づける意欲作。

551 古代ギリシアの精神

田島正樹 著
定価:本体1,500円(税別)

社交を尊び、戦場で神を感得し、
悲劇的世界観を物語に読み込む。
そんな古代ギリシア人たちの精神を、 ヘロドトスやツキュディデス、
ギリシア悲劇や叙事詩などのテクストから喚び起こし、
ギリシアの古層にある思考に光を当て、
さらには現代の哲学的問題へと思考を深める。
私たちの内なるギリシア人と出会う旅への誘い。

552 日独伊三国同盟の起源 イタリア・日本から見た枢軸外交

石田憲 著
定価:本体1,600円(税別)

融通無碍な「反共」イデオロギーから、
友敵関係による対外政策を作り出す構造が生まれ、
ついには、実質的意味を持たず、破壊的な結末へと至る
「空虚なる同盟」が結ばれてしまった。
日本とイタリアの外務省に注目することで、
枢軸外交が機能不全と自己崩壊に帰着する、
その過程と構造を生々しく浮き上がらせる、画期的研究!

553 漢方医学

渡辺賢治 著
定価:本体1,500円(税別)

中国にもない日本独自の医学=漢方。
近代西洋医学とも融合しながら
世界でもユニークな治療実績を重ねつつあるその世界を、
「虚・実」「気・血・水」など東洋思想に基づいた世界観から
実際の治療の現場にいたるまで、第一人者が解説する。

554 人はなぜ傷つくのか

秋田巌 著
定価:本体1,700円(税別)

ブラック・ジャックを始めとするマンガ、「ゴジラ」などの映画、
テレビドラマに見られる「ブラックな」キャラクターなど、
日本文化固有の「傷」の表現の彼方に、
文化の固有性を超えた普遍的な人間の実存の表象を見る。
ユング、河合隼雄の業績を受け継ぎながら新たな局面を切り開く、
ユング派心理学の意欲作。

555 朱子学

木下鉄矢 著
定価:本体1,600円(税別)

朱熹は孔子をはじめとする先覚を
いかに読み、何を考えたのか。
核心となるテキストを、わかりやすく、
かつ、徹底的に読み、
朱子学の根本へと誘う。

556 戦国大名の「外交」

丸島和洋 著
定価:本体1,700円(税別)

戦国大名たちは合戦だけをしていたわけではない。
和睦や軍事同盟、領土交渉という「外交」を、
活発に行って戦国時代を生き抜かんとしていた。
武田信玄・今川義元・北条氏康による
名高い「甲駿相三国同盟」の成立の舞台裏をはじめ、
文書と交渉者「取次」が飛び交う、
外交の現場を生々しく描き出す。
最新の戦国期研究の成果がここにある!

557 ブリティッシュ・ロック 思想・魂・哲学

林浩平 著
定価:本体1,600円(税別)

ビートルズに始まる「イギリスの侵略」から半世紀──。
世界中を熱狂させ、若者の「生の哲学」となったブリティッシュ・ロック。
その誕生からの歴史をたどり、未来をさぐる。
鼓動するドラムとベース、咆哮するエレキギター、絶叫のヴォーカルが、
呼び起こす「ディオニュソス的陶酔」!
ニーチェ、ハイデッガー、アガンベンの哲学が提示する、
もっと音楽を愉しむための、思想としてのブリティッシュ・ロック。

558 桃源郷 中国の楽園思想

川合康三 著
定価:本体1,600円(税別)

仙人になって不老長生を得たいという願い。
世俗を離れ思うがままに暮らしたいという隠逸への憧れ。
古代の理想郷=華胥氏(ルビ=かしょし)の国──。
中国最古の詩集『詩経』にあらわれた「楽土」から
陶淵明の「桃花源記」まで、
中国の精神文化を考えるうえで欠かせない
「楽園」の思想を読み解く。

559 海の武士団 水軍と海賊のあいだ

黒嶋敏 著
定価:本体1,600円(税別)

中世日本、地場の海を「ナワバリ」として、
航行する船から通行料を徴収し、「海賊」として略奪した人々がいた。
「水軍」とも「海賊」ともつかぬ〈海の勢力〉。
漁業だけではない海の富とはなにか?
「流通」の民に注目することで、網野史学を深化させる。

560 「福音書」解読 「復活」物語の言語学

溝田悟士 著
定価:本体1,600円(税別)

イエスの逮捕時に逃亡した若者。
墓でイエスの復活を告げる若者。
同一人物なのか?
そして、その「若者」の正体とは?
最古のマルコ福音書と、
マタイ、ルカ福音書との記述の違いを手がかりに、
福音書の構造を鮮やかに解き明かす一冊。

561 文明と教養の〈政治〉 近代デモクラシー以前の政治思想

木村俊道 著
定価:本体1,600円(税別)

宮廷社会や文明社会を舞台としたヨーロッパの初期近代では、
一九世紀以降とは異なる、人文主義的な政治が展開されていた。
そこでは、マナーや教養、レトリック、シヴィリティが重要視された。
しかしフランス革命と産業化を迎えてのち、デモクラシーの浸透とともに、
人文主義的な政治マナーは衰退してしまう。
アダム・スミス、ベイコン、ヒューム、ハーバーマスなどの論考を参照し、
実践知の政治学に光を当てる。

562 伊勢神宮と三種の神器 古代日本の祭祀と天皇

新谷尚紀 著
定価:本体1,800円(税別)

卑弥呼の時代=〈宗教王〉から倭王の時代=〈武力王〉へ。
そして〈武力王にして宗教王〉という二面性を持つ王は、
律令国家で〈世俗王にして祭祀王〉という《天皇》となる。
伊勢神宮と三種の神器は、
王、そして天皇を支える根源的な力、装置として働きながらも、
その位置づけは変貌する……。
徹底的な資料解読・分析で、天皇と神器の謎に迫る!

563 町村合併から生まれた日本近代 明治の経験

松沢裕作 著
定価:本体1,600円(税別)

明治七年の町村数約七万八千、明治二二年の町村数一万六千弱。
明治の大合併、それは新たな境界線を社会に引く試みだった。
あいつぐ町村からの異議申し立て、合併後も紛争を抱える自治体……
近世の地縁的・身分的共同体というモザイク状の世界から、
近代の大字 ─ 市町村 ─ 府県 ─ 国家という同心円(税別)状の世界へ。
府藩県三治制、大区小区制、そして明治二二年の大合併にいたる
「地方制度」の変遷をたどりながら、近代社会そのものを問い直す。

 

564 藤原道長「御堂関白記」を読む

倉本一宏 著
定価:本体1,700円(税別)

世界記憶遺産に選ばれた、世界最古の自筆本日記は、
摂関期の政務、儀式、外交から当時の家庭生活、
精神世界までを描いた藤原道長自身の記録である。
抹消された箇所、豪放磊落な筆致、破格の文体……。
「披露すべきに非ず。早く破却すべき者なり」と道長が記したのはなぜか。
摂関期に栄華を誇った権力者の揺れ動く心中と宮廷社会の実像を読み解く。

565 教会の怪物たち ロマネスクの図像学

尾形希和子 著
定価:本体1,900円(税別)

イタリアに点在するロマネスク教会。
聖堂に跋扈する恐ろし気でコミカル、猥雑な怪物たち。
なぜそれは聖堂内に描かれるのか? そして何を意味するのか? 
「単なる装飾」として片付けられてきた怪物たちを民族学や
心理学的アプローチを加え読み解く、新しいイコノロジー、ここに誕生!!

 

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